塗るぐらいなら誰でも出来るでしょ?~DIYでの屋根・外壁塗装について~
2022年04月18日
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こんにちは!
伊奈町の屋根外壁塗装専門店、ケイナスホームです!
まだまだ外出が油断ならない時期が続いており、お家時間も増えた人も多いかと思いますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
お家時間が増えると普段手を付けない事にも手を付けようと、思い立って行動をする事もあるかと思います。その時、たまに聞くのが「外壁(屋根)塗装を自分でやってみようかな」というお声です。
毎日を家族と共に過ごしているお家、当然ながら愛着もひとしおでしょう。だからこそ自分で手をかけてあげたい、というお気持ちが湧いても不思議ではありません。
ですが、それは絶対にやめてください!
「ホームセンターに塗料も売っているし、何だったらプロ仕様の物がネットでも手に入るよ?」
「危険だとしても何かあっても自己責任だし、それに塗るだけなら誰だって出来るでしょう?」
そんなお声が聞こえてきそうですが、何故、DIYでの塗装をやめて欲しいか、簡単にご説明していきましょう。
~何故自分で塗装してはいけないの?~
何故自分で塗装をしてはいけないのか。それは、もしご自身でお家を塗装しようと思われている方ご自身が塗装職人であるならば話は違いますがそうではない場合、多くの失敗や後悔が待ち受けている可能性が高いためです。
・塗料の散り&養生不足
まず、専門家ではない方が塗装をした場合、気づかずに塗料を他の場所に付着させてしまったりという事が多くあります。下の御写真をご覧ください。
上の御写真では一見よく塗られている様に見えますが、よくよく見ると赤丸の所で塗料が散ってしまったり、付着してしまっている様子が見られます。塗ったご本人は会心の出来だと期待して養生を剥がしたと仰っていましたが、剥がしてみてびっくり! 塗りたくなかった所にも塗料がついてしまっている状態でした。。。
こちらではフェンスに塗料が散ってしまっています。気を付けて作業をしたつもりだったのに終わってみると気が付かないうちに塗料がついてしまっていたんです。
会心の出来だと思っていたご本人様もこれにはがっくりとうなだれてしまっていました。
この様に、養生の不足によって思わぬところに塗料がついてしまったり、塗料を落とそうと無理に擦って傷つけてしまったりという二次被害も発生する事もあります。また通常、塗料を落とす際には塗料用シンナーと呼ばれる、下地に対して比較的負担の少ないシンナーを使用するのですがホームセンターなどでは塗料用シンナーではなくラッカーシンナーと呼ばれる、強力な洗浄(融解作用)力を持ったシンナーも有りそれで洗浄してしまうと下地まで痛めてしまう可能性があり、上の写真のようなサッシ(フェンス)などの場合、下地の色にまで作用し白ぼけてしまう可能性もあります。
・塗料の仕様をよく把握していなかった
続いては、塗料の使い方を把握していますか?というお話です。
先ほども触れたように、今ではネット通販が発展して、一般の方でもプロ仕様の塗料を入手できる時代です。ご自身の大切なお家です。当然、いいものを使ってあげたいですよね。そこで「プロ仕様のしっかりとした塗料を使いたい!」というお気持ちも大いにわかります。
しかし、その塗料の使い方、つまりはメーカーさんの説明書をしっかりと理解していますか?
塗料の通販会社さんでは塗料パンフレットも一緒に乗せていたりして、説明を一応している会社もありますが、その内容をしっかりと読んだことはありますか?
上の写真はエスケー化研さんのプレミアムシリコンという製品の仕様書(カタログに付随しているものです)なのですが、一目見ていかがでしょうか。ぎっしりと注意書きが書かれていますよね。これらをすべて記憶している職人というのはまずいませんが、この中でも重要になってくるのが、塗布量(使用量)と乾燥時間、希釈率です。
この3点、今聞いてどう思われましたか?
希釈率と乾燥時間については説明書を読めば何となくは理解できそうですが、塗布量に関しては正直、何のことだ?と難しく感じるのではないでしょうか。
塗布量とは上の写真内真ん中辺りにある欄に記載されています。エスケー化研さんでは「所要量」という言葉で説明していますね。
これらは1平方メートル辺りにどのぐらいの量を使うか(使用するべきか)という意味合いで書かれています。
「既定の倍率で希釈して、既定の物を使って塗ったら大丈夫なんじゃないの?」
というご質問が聞こえた気がしますが、答えは「YesでありNo」です。
例えばプレミアムシリコンでは備考にウールローラー(を使用してくれという意味合いで)と書かれていますので希釈倍率が合っていればそれで塗装をすれば仕様上は塗布量をクリア出来ると言えます。
ですが、塗料を均一に塗る技術はどうでしょうか。
何事も経験!と行動力溢れる方は素晴らしいですが、やはり最初は勝手がわからず技術的には未熟という言い方になってしまいます。すると必然、いい加減な塗装になってしまう可能性が高くなってしまいます。
塗料はただ色がつけば大丈夫という物ではありませんし、細かい部分の塗装をしようと思うと刷毛に持ち替えたりする必要が出てきます。その時に、先ほどお伝えしたような不注意による塗料の散りや付着も起きてしまいがちです。塗ったつもりがちゃんと塗れていなかった、何てことも。
そもそも何故、塗布量であったり乾燥時間であったり、希釈倍率をしっかりと守ろうと言うのか。
それはその塗料が性能を発揮する上で必要なことだからです。
もし、適当に塗っただけで低汚染性であったり期待耐用年数分もってくれるという事であればここまで口うるさく言いませんし、思う存分DIYを楽しんでほしいと言います。ですが、そうではないからこそ、ちゃんと守れますか?とお聞きしてしまうのです。
技術力が伴わない施工(日曜大工やDIYが趣味の方を悪く言うつもりはありませんよ!)や知識が足りないと思わぬ失敗談になってしまうという可能性がある為、皆様には後悔してほしく無いのです。
~まとめると~
これまで色々とお話をしてしまい、特に技術のところは私たちがこだわっている部分でもありますのでつい熱く長く語ってしまいましたがまとめると、
1,DIYで外壁塗装や屋根塗装に挑戦すると思わぬ失敗をする事がある
2,塗料の使い方、道具の使い方に熟達していないと塗料本来の機能、性能が発揮できない
という点が大きくあります。
何度も言っていますが、決してDIYされている方や挑戦してみようと思い立った方のチャレンジ精神を悪く言うつもりはありません。
その行動力は本当に素晴らしいと思います。
ですが、大切なお家、家族で過ごされる大切な空間だからこそ、後悔の無い選択をしていただきたいというのが私たちの一番の想いです。
塗装というとただ塗るだけと思われがちな世界ですが、意外と奥が深いことを今回知っていただけたと思います。ですので、想像されるよりも面白い世界なんですよ。もしDIYで塗装をしてみようとお思いの方は是非、小物(ベンチやお手製の家具など)からチャレンジしてみてください。一緒にこの奥深い世界を楽しみましょう!
また、日本には面白いことわざがたくさんありますが、今回の表題について一番ぴったりな物がありますので、こちらもご紹介しますね。
「餅は餅屋」
無理せず、専門的な事はプロに頼んでしまいましょう!