屋根材がパミール、コロニアルネオの場合の塗装について
2022年06月16日
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こんにちは!
埼玉県北足立郡伊奈町の外壁塗装・屋根工事専門店のケイナスホームです。
今日は屋根材の中でも塗装の難しいもの(パミールやコロニアルネオ、セキスイかわらUなど)についてお話ししたいと思います。
塗装が難しいというのは技術的な問題ではなく、「塗っても無駄になる」ということです。
テレビなどで取り上げられていることもあるのでご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、アスベスト含有からノンアスベストに切り替えられたときに製造されていた屋根スレート材になります。
経年劣化による問題が多く、屋根材としての機能が果たせていない状態です。
知識のない業者が安易に行った塗装で、雨漏りが発生してしまうといった事例も発生していますので、塗装業者選びは慎重に行いましょう。
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塗装工事が難しい屋根材とは
◇彩色平板スレート
アスベスト問題により、薄い屋根材は「彩色石綿スレート」から「彩色平板スレート」へと切り替わりました。
本来20年以上の耐用年数があると言われているスレート屋根材ですが、ごく一部の製品で築7年程度でクラックが入って割れたり、表面の塗膜が剥がれはじめたりして、10数年程度でボロボロに崩れてしまう問題が発生しています。
「傷みが出始めてきたから屋根塗装」と思って補修や塗り替え工事をしたとしても、すぐにボロボロになり工事が無駄になってしまいます。
・パミール
1996年から2008年に屋根材大手メーカーのニチハより販売された屋根材になります。
ゼロアスベストの製法の中でオートクレーブ(薄い繊維強化セメントのシートを4、5枚重ねて高圧蒸気で密着させる)という製法があるのですが、厚さ5mmから6mmでのオートクレーブは薄すぎたようで、端部が元の層ごと分離してしまう「層間剝離」という現象が起こっています。
この層間剝離が進行すると、まるでミルフィーユのようにそれぞれの層がバラバラと剥がれてしまいます。
表層の塗装を施している層以外が雨水に暴露されると膨張してさらに剥がれる原因となり、これが延々と続いてしまいます。
このような状態でも下地防水紙が雨水を建物の中に浸入させないように機能しているので、すぐに雨漏りに繋がるといった可能性は低いです。
しかし、強風時に部分的に飛散する恐れがありますので早めにメンテナンスすることをお勧めします。
・コロニアルネオ
2002年~2007年の間、旧クボタから発売されていた第二世代のスレート屋根材になります。
「スレート屋根=コロニアル」と言われるほど戸建住宅のシェアを独占していたものなので、近年コロニアルネオの劣化による不具合に悩まされる人が増えています。
こちらは以前の石綿含有品と比較すると基材の組成が微細だったため、やや硬い(粘りの少ない)製品となっています。
建築後10年程度経過すると、先端や小さなひび割れや欠けなどが目立つ傾向があります。
これは施工中に釘を浮かして留め付けたときの割れや、施工中に釘を打ちすぎて留め付けたときの割れが、経年劣化による塗膜の退色で見えてくるのです。
また割れた端材が落下したり、強風により飛散する恐れがあります。
こちらは庭に落ちてきた屋根材になります。
割れたとしても下にもう一枚コロニアルネオがあるので、屋根の機能はしばらく維持できますが早めにメンテナンスをすることをお勧めします。
屋根材の基材自体が硬くて割れやすいので、屋根診断の際に屋根に上って踏んでしまうとボロボロに壊れてしまう恐れがあります。
ケイナスホームではドローンによる屋根診断を行っておりますので、ご安心ください。
・セキスイかわらU
1975年~2007年に初期の屋根改修専用屋根材として、瓦の半分の重さで瓦のような表情にできるということでリフォーム市場で大人気の商品となりました。
しかしアスベスト問題により、1990年より基材から石綿を完全に抜きゼロアスベストのものを発売しはじめましたので、同じセキスイかわらUでも頑健なものと脆いものが存在するという厄介な屋根材になります。
アスベストを含有しているものは頑健、ノンアスベストのものは脆弱で劣化すると塗装の剥がれ、ひび割れ、最終的には屋根材自体が崩れてくるというものになります。
端部や波横の塗膜が剥離するという不具合が多発しました。
劣化が進行するとひび割れが起こります。
屋根塗装してもひび割れや崩れが止まるわけではありません。
セキスイかわらUのメンテナンスはセキスイかわらUを撤去し、屋根を刷新する葺き替え工事をご提案します。
塗装した場合の保証と施工中の注意点
ケイナスホームでは、こういった屋根材に対する塗装工事はお勧めしておりません。
施主様のご希望により、劣化が軽微な場合は塗装を行うこともありますが、その場合は基本的に保証対象外となります。
また、塗装前の洗浄等の際に割れやすく補修痕が目立つ可能性もありますので、施主様にご了承頂いた上での施工となります。
基本的に築後20年に満たない住宅が多いので、比較的屋根の下地である野地板が良好な場合も多いので屋根カバー工事をご提案させていただいております。
屋根カバー工法とは、既存の屋根材を撤去せず新しく超軽量の屋根材を被せる工法で費用対効果が高く人気の工法になります。
※屋根カバー工法による重ね葺き工事の施工事例はコチラ
※屋根葺き替え工事の施工事例はコチラ
まとめ
建築資材の進歩はめまぐるしいものがあります。
先回お話したような難付着性のサイディングボードの存在を知らない業者がいるのも事実ですし、パミール屋根なのに塗装をお勧めするような業者がいるのもまた事実です。
塗料だけでなく、建物とその建築資材についてしっかりとした知識を持った業者を選びましょう。
さらにスレート材が脆弱な状態だった場合、洗浄や塗装の際に人の体重で簡単に割れてしまいます。
また、苔が生えやすい屋根材なので滑って屋根から転落する恐れもありますので、絶対に屋根には「のぼらない・のぼらせない」ようにしてください。
塗り替えしにくい外壁や塗装しても無駄になってしまう屋根などのことも、ケイナスホームに是非一度ご相談ください。